サンプル画像を使った抽出選択テクニック(ドレス編)
-
フリーソフトのGIMP 2.6を使った素材の作成方法を解説します。
GIMP以外の画像ソフトでも、これらのテクニックを利用できる場合があります。
GIMPのコンテンツが増えてきたので、基本編と応用編、素材作成編に分けることにしました。
※応用編以降のGIMP画面はテーマを「H2O-Ruby」に変更しています。
「前景抽出選択」を使って選択する
ただこの画像はホワイトバランスが取れてません。
これはこれで雰囲気がありますが、ドレスだけを抽出すると赤味がかって他で使えないため、ホワイトバランスの調整をしておきます。
まず、レイヤーダイアログで、この画像をクリックしてアクティブにした後、メニューの「色(C)」—「カラーバランス(B)...」をクリックしますと、次のようなダイアログが表示されます。
このダイアログの「色レベルの調整」で「シアン←→赤」を「-80」に、「イエロー←→青」を「90」にして「OK(O)」をクリックします。
続いて、明るさが足りないので「明るさ調整」をします。
メニューの「色(C)」—「明るさ-コントラスト(R)...」をクリックしますと次のようなダイアログが表示されます。
このダイアログでは「明るさ」を「80」に、「コントラスト」を「60」にして「OK(O)」をクリックします。
そしてようやく「抽出選択」を行います。
まずツールボックスの「前景抽出選択」をクリックし、残したい箇所を囲みますと次のように、それ以外の箇所が紺色で塗り潰されます。
次にドレス部分、肌、頭部などを選択し、大まかな輪郭線が選択できると「Enter」で決定します。
次に、細かい部分は「クイックマスク」を使って訂正していきます。
場合によっては拡大したり、「消しゴム」の大きさを変更します。
クイックマスクの使用方法は「クイックマスク」の使用方法を参照してください。
選択範囲を「レイヤーマスク」で残す
上記の方法で選択範囲の作業は完了ですが、この選択範囲を残しておく場合の方法の一つにレイヤーマスクがあります。
レイヤーダイアログで、その画像レイヤーを右クリックし、「レイヤーマスクの追加(Y)...」をクリックしますと次のようなダイアログが表示されます。
ここでは「レイヤーマスクの初期化方法」を「選択範囲(S)」に切替え、「追加(A)」をクリックしますと次のように選択した範囲のみ表示されます。(これで見ると、若干まだ緑が残ってます。)
元の状態に戻したい場合は、同様にレイヤーダイアログで右クリック後、「レイヤーマスクを削除(K)」か、「レイヤーマスクの無効化(D)」をクリックします。
選択範囲を「チャンネル」で残す
上記の選択範囲を残しておく場合のもう一つの方法はチャンネルです。
残したい範囲が選択されてる状態で、メニューの「選択(S)」—「チャンネルに保存(C)」をクリックしますと新しいチャンネルレイヤーに選択範囲が保存されてます。
このチャンネルで設定した内容を選択範囲にするには次のような方法があります。
- そのチャンネルレイヤーを右クリックし、「チャンネルを選択範囲に(C)」をクリックする。
- レイヤーマスクが設定されてない状態で、上記のレイヤーマスクを設定する方法と同じ手順を踏み、「レイヤーマスクの初期化方法」を「チャンネル(C)」に切替え、該当するチャンネルを選択後「追加(A)」をクリックする。